気候も過ごしやすく、食べ物も美味しいこの季節。食欲の秋、読書の秋、実りの秋、・・・さまざまな秋の楽しみがたくさんの季節の到来です。雑誌で登場したことがきっかけで「芸術の秋」もぴったりの季節となりました。視点を変えて、ジュエリーを見つめ直したら、そこにはさまざまな芸術性が浮かんできそう、私だけのアート感の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

鉱物学的には、あくまでも単結晶質や多結晶質が属する二酸化珪素グループの非晶質の宝石のオパールですが、この宝石特有の七色のスペクトル光を放つ遊色効果があまりにユニークで美しいために、宝石界では独立したグループに分類されます。この七色遊色の仕組みというのは、非結晶球状シリカが含水空孔を介して規則正しく三次元配列しているところに入射した光が、石内で回折し干渉作用によってスペクトルカラーを生じます。

その色が赤から紫まで、すべて鮮かなスペクトルカラーを呈するとき、そのオパールを「ブラックオパール」と言います。ブラックオパールの本来の色(地色ボディーカラー)は、本当に黒なのです。それなのに七色に映るのは、含水空孔を介して規則正しく三次元立体的に配列するシリカ球に当った光が石内で回折し、どの光も吸収されず、七色の光として私達の眼が感ずるからです。

そのシリカ球のサイズが均一でしかも大きく(直径200ナノメーター以上)、且つ極めて整然と配列し、更にごく微量の炭素粒子を含むときのみ、そのオパールの地色は黒みを呈し、同時に最大の遊色効果を発揮するのです。(一説には1cmの原石で500万年かかるとも。)そんな神秘的な、ブラックオパールそのものの美しさを目で楽しみ、身につけたときの感情を味わって、その瞬間を楽しんでいる自分自身に巡り会う。私だけの小さなアート感を体感してみてはいかがでしょうか。

掲載商品:PTブラックオパールリング
ブラックオパール:2.35ct / ダイヤモンド:0.92ct
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